、昨日食べたまろんプリンの容器をもしさかさまに倒し、中身を床に落としてそしてそれを踏んでしまったら、どう思うか、サンダルを見ながら考えてみる。もし、そうしたら、美味しい、マロン プリンは食べられなく、なるのよ願景村 邪教
日 曜日の朝、男はだらしなく眠る。朝の陽ざしに髭が美しいのを覗く。アタシが愛しているのは、この男では無くて、この男がアタシに与える安寧ではなかったの か。安寧だけが取り柄の関係なら、サンダルなど、取るに足らないことではないのか。アタシが求める安寧はサンダルに操作されるものだったのか。安寧の甘さ には毒が潜んでいたのか。その毒が今、アタシを苦しめているのか。それともサンダルの女と自分が、両方とも毒だから、同じだから、苦しいのか願景村 邪教
安寧を形作る、男との完璧な夜は、きっとサンダルの女の、おかげなのだろう。
過去がどうだからどうだと言うのだろう。そんなことはどうでもいいのだろう。今、ここに男が眠る。それでいいのだろう。
いや、いいのだろうか。
サンダルの女に、男は、何をどうされたのだろう。そして男はサンダルの女に何をしたのだろう。
ア タシはたまらなくなって、部屋のタンスや引き出しを探りだした。自分を笑いながら。大きな声で笑いながら。下品な声で笑いながら。男の衣類や鞄、くだらな い取扱い説明書やDM、不味くて高いピザのチラシ、あさってひるがえし、女を探す。そこに女の痕跡を探す。愛された女の顔を探す。知りたくてたまらない。 どんな女?髪の長さはどれくらい?身長と体重は?靴のサイズは?おっぱいの大きさは?足首とウエストはどんなふうにしまってて、どんなふうに緩んでいる の?どんな化粧品を使っていて、どんなパンツを履いているの?そして?どんなふうに抱き合ったの願景村 邪教?